茶盌を作る感覚に近い感覚で大き目の器を作り出したのは、襲名後少ししてからでした。花を入れられるので花器としていますが、花器を意識して作ったというよりは、茶盌を作る過程で自分のモノとなってきた箆目の技法を用いて作りたい形を大きくした結果です。
ロクロで挽き上げた形を、まだ柔らかいうちに二方から手で撓(たわ)ませ、乾いてきたタイミングで口と胴に箆目(ヘラ)を入れていきます。
その形を出来るだけ生かすために、外側を白化粧、内側に黒釉を掛けています。
真っ白に見える外側に登窯での焼成の際に松割木の灰がとんで景色を作ってくれています。
サイズ 270×190×h225 mm
素材 宇治の陶土
釉薬 粉引、黒釉
焼成 玄窯(登り窯)
箱 木箱 ※受注後に制作、約二週間
価格 275,000円(税込)