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陶器の経年変化
朝日焼の制作する陶器はすべて、宇治川で産まれた地元の陶土を使用しております。鹿背(かせ)や燔師(はんし)、また月白釉や松灰釉の器もすべてこの陶土で制作します。
※現在使用するのは十四世豊斎の頃に掘り出し、50年から100年程度雨や風にさらし、熟成させた陶土。


鹿背土の原土。

 


「慣れ」がつく前の未使用の陶器

朝日焼の器は土の窯変や釉薬の発色にこだわり、それだけで美しいと思うのですが、使えば使うほどにさらに味わいは増します。
その陶器の経年変化を昔から「時代がつく」、「慣れ」という言葉で表現します。朝日焼の陶土は「慣れ」が進みやすいことも特徴です。


長年使用し経年変化「慣れ」が進んだ器。経年変化が進むと貫入(陶器の細かなヒビ)がはっきりしてきたり、表情が馴染んできます。

窯の焼成では出ることのなかった表情が、使う度にお湯がお茶が器の芯まで染み込み、じわじわと「慣れ」を誘い出します。そして、使い込むほど美しい器へと変化します。

朝日焼の楽しみのひとつはこの陶器の経年変化にもございます。

朝日焼の店主
松林俊幸