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茶盌 鹿背 十六世豊斎作

十六世豊斎作

非常に朝日焼らしいロクロの茶盌です。形は前押。古い朝日焼の茶盌に度々用いられる形で、小堀遠州の「満つれば欠くる」という美意識が反映されているものです。満月は、その後欠けていく。満月にいたる前のこれから満ちていく状態こそが美しいという意識から生まれた形で、織部の沓形のように大きく歪みをつくるのではなく、繊細さを感じさせる形で、私も好んで作ります。
口縁が少し広がるように作っているのですが、その手前で少し凹む。ロクロを挽いている時には、少し溜めるイメージですが、この溜から少しだけ広がる形が茶盌に変化と優美さをもたらしてくれます。これも古い朝日焼によく見られるロクロの特長で、こればワザとらしくなるといやらしい。この茶盌ではすごく自然にそれまでのロクロ目から違和感なく溜まって、少し広がる。イメージ通りの形となりました。
鹿背の表情もとても豊かで、特に前押の場合には、その押した部分が表情に乏しいと、魅力的な茶盌にならないので、押した部分がこのように豊かな景色となってくれたことも、この茶盌の魅力を引き上げてくれました。左側の高台脇の緋色といい、バランスよく調和があり、見所の多い茶盌です。

サイズ  Φ125×h85 mm
素材   鹿背(宇治の陶土)
釉薬   透明釉
焼成   玄窯(登り窯)
箱    木箱 ※受注後に制作、約二週間

価格 231,000円(税込)


品番
51120
商品名
茶盌 鹿背 十六世豊斎作
価格
231,000円(税込)
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