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茶盌 月白釉流シ 十六世豊斎作

十六世豊斎作

今年の夏、西陣織の細尾さんのご縁で中川正洋さんという堰出友禅(せきだしゆうぜん)の作家さんと共同での展覧会を開催させて頂きました。中川先生の工房を訪ね、技法のお話を聞かせて頂いて、そこからヒントを得て制作した作品がこの茶盌です。堰出友禅とは糊で止めながら染め分けていく技法で、中川先生の作品には糊で止めるからこそできる線の美しさが印象的でした。
陶芸の技法でも、同じように蝋や薬剤を用いて釉薬を止める技法が存在します。
市松文様の作品などではその技法を使ってはいましたが、私の月白釉流シの作品では、柄杓を使い、文字通り釉薬を流して掛けることで、自然に生まれる勢いや景色の美しさを大事にしていますので、止める技法は使いません。流すのを止めることでコントロールしようとすると不自然さが際立ってしまうからです。
しかし、この作品では、あえて、止める技法と、自然に流す技法を組み合わせることで、自然な中にもちょっとした違和感のある線が入り混じった、これまでとは違う調和を生み出せないかと試みました。
結果、茶盌の中央に印象的な線がありつつも、焼成時の釉薬のタレも相まって自然さと違和感の調和した面白い茶盌になってくれたと思います。様々なやり方を取り入れながら工夫していくことで、新しい世界が見えると気付かせてくれる作品となりました。


サイズ  Φ120 ×h80 mm
素材   宇治の陶土
釉薬   白土、月白釉
焼成   玄窯(登り窯)
箱    木箱 ※受注後に制作、約二週間

Price 231,000 JPY


No.
51524
Name
茶盌 月白釉流シ 十六世豊斎作
Price
231,000 JPY
SOLD OUT

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