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茶盌 月白釉流シ金彩 / 十六世豊斎

十六世豊斎作

金彩という技法は、非常に華やかです。侘びと対局にあるような煌びやかさ。しかも、銀とは違って経年変化がほぼないもの。しかし、茶の世界でも京焼を中心に長く用いられています。朝日焼では、かなり稀にですが、何か特別なタイミングで用いて参りました。
 
月白釉の作品に金彩を取り入れるという発想は、これまで全く持っていませんでした。金という素材は、強い引力があります。それを施すと、華やかになる。でもその引力が強いが故に、作品のバランスを崩してしまう。
そんな思いから、むしろ敬遠していた金彩でしたが去年、7月に開催した西陣織の細尾さんとの展示に向けて作品を作る中で西陣に用いられてきた金糸、金箔などの艶やかな表現を自分の作品に取り込むことは出来ないかと
試行錯誤していく中で、自分なりの金との付き合い方が見えてきました。

そして、この月白釉流シ金彩の作品が出来ました。
金の強い輝きと、月白釉のブルーの美しさ。そして土のプリミティブな表情の調和を取るため、あえて金は輝きを持つ部分とマットな雰囲気で沈むように光沢のない部分を作りました。 

襲名して5年という期間の中で、自分が月白釉の作品を深めていく中で、金の強い引力に負けないものを作れるという意識になったこと。そして、去年のコロナ禍での籠る日々が続いて、無意識のうちに”より明るさ”を持った茶盌を作りたいという欲求となり生まれた作品だと思っております。

サイズ  Φ120×h80 mm
素材   宇治の陶土
釉薬   白土、月白釉、金彩
焼成   玄窯(登り窯)
箱    木箱 ※受注後に制作、約二週間

No.
51525
Name
茶盌 月白釉流シ金彩 / 十六世豊斎
Price
JPY
SOLD OUT

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