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朝日焼とお茶
宇治のお茶は寒暖差の激しい気候から発生する宇治川の朝霧に守られ美味しい茶葉となります。朝日焼の土は宇治川から流れてきた土が蓄積し何千年と堆積し陶土に変わりました。宇治文化の中心には「宇治川」がございます。

また、江戸時代初期の山城の名所名勝記「兎芸泥赴」では

宇治此の頃は茶の所となりて
いづこもいづこも皆(茶)園なり
山の土は朝日焼の茶碗となり
川の石は茶磨となる
竹は茶杓茶筅にくだかれ
木は白炭に焼かれて茶を煎る

という詩を貞享元年(1684年)に北村李吟という人が残しています。
この当時、宇治ではすべてのものが「お茶」に通じていたという内容です。
宇治にはいつも「宇治川」と「お茶」が中心にあり、そこに寄り添い「朝日焼」は育てられました。
初代陶作は宇治の陶土を使用し、千利休や小堀遠州という茶人の活躍した400年程前の時代に、大名や公家、茶人たちに愛用された茶碗や水指などの茶道具を制作しました。また、江戸時代後期の八世長兵衛は、宇治で煎茶・玉露が生まれた時代に今の形の原形となる煎茶器を作りはじめました。今から150年程前のことです。
朝日焼は宇治のお茶文化の発展の時に共に育ってきた窯元なのです。
これからも朝日焼では今までのお茶文化を大切にし、これからの茶文化と共に歩んでまいります。